日本ではいまのところ、海外ほどのFInTechブームは来ていませんが、巻き込まれるのは時間の問題です。海外ではFInThec関連企業が次々生まれているのはなぜでしょうか?多きな理由の一つには、今まで金融関連会社の専業だと思われていた事業が、技術の発達により他分野の業界も入り込みやすくなったということでしょう。

優れた技術を持っていれば、個人でも事業を立ち上げてサービスを提供することが可能になったのです。FinTechもそうですが、現代はあらゆるものがデジタル化しています。お金は現金も流通してはいますが、カード一枚で決済ができる電子マネーが飛躍的に増えました。Suicaやpasmoなどのはそのいい例です。また、情報はインターネットの発達で世界中で瞬時に共有できるようになりました。

出会いもSNSの発達でインターネット上でつながる機会が増えました。フェイスブックやツイッターに書き込みすれば、数秒もしないうちに不特定多数の人からリアクションが返ってきます。そして顔も名前も知らない海外の人とオンラインゲームで対戦することもできます。ゲームの課金はインターネット上で完結できます。インターネット通販もインターネット上でカード決済が可能になりました。

人の生活様式や消費行動が、デジタル情報としてインターネット上で記録が残る用になったのです。これがサービスと消費者の関係に決定的な変化をもたらすことになりました。サービスを提供する人、サービスを受ける人の境界線があいまいになってきたのです。

アメリカ発の配車サービスuberを例に見てみましょう。日本でも数年前からサービスが開始されていますが六本木限定で、まだまだ認知度が低いですが海外では人気があります。このuberは専用のアプリをダウンロードして、来て欲しい場所と時間を指定します。料金もアプリで決済できます。じつは、このUberのドライバーは専属ドライバーではなく、Uberと契約を結んだ一般の人です。車も個人の私物なのです。(日本では専属のドライバーと車が用意されてるようですが)

つまり、仕事している以外の時間はドライバー自信もタクシーの利用者となることがあるのです。このように、サービスを提供する側と受ける側とのボーダーラインが崩れる例があらゆる分野のサービスでおこっているのです。これを「シェアリングエコノミー」といいます。

金融も例外ではありません。例えばこれまでは事業を始めるのには銀行で融資を受けることが一般的でしたが、借入れの条件がきびしく、断念する人も少なくありません。しかし、いまインターネット上では、融資を受けたい人とお金を貸して利益を得たい人とを結びつけるサービスが盛んになってきています。ソーシャルレンディングという仕組みで、やはりこれもアメリカが発祥です。日本ではクラウドソーシングという呼び方で浸透してきています。

このように、従来の銀行などの金融業のサービスからこぼれ落ちてしまった人でも、低利息でお金を借りることができたり金融業に縁のなかった人が金融サービスを提供する機会がでてくるようになったのです。