日本にも個人が個人に資金を融資するしくみは広がってきていますが、アメリカとはすこし形がちがいます。日本で浸透しているのはクラウドファウンディングです。英語のcrowd(群集)と資金調達(funding)を組み合わせてできた造語です。
クラウドファウンディングは大きくわけて3つあるといわれています。

・購入型
・寄付型
・金融型

一番多いのは購入型です。新しいサービスを提供する事業を始めたい企業家や、作品を世に送り出したいクリエイターがインターネットで商品やサービスの概要を説明し、出資者を募ります。そのサービスや商品に魅力があると思った人が資金を出し、目標金額に達したら起案者は出資金を元手に事業や作品づくりに着手できるのです。起案者は手数料として出資金額の10%~20%を出資者にしはらいます。

寄付型は魅力を感じた商品やサービスの開発に資金を提供しますが、寄付なので見返りはありません。ただ、普通の寄付とおおきく違う点は、寄付をしたその結果を自分の目で確かめることができることです。起案者は寄付したお金がどこでどのように使われたのかを報告する義務があります。地震や台風などの自然災害からの復興や発展途上国への支援はこの形で資金をつのることが多いようです。

金融型は出資側が企業や企業家に出資をし、その見返りに配当金や株式が発行されます。ただ、日本は金融商品に関する規制がまだまだ厳しいこともあり、普及するにはまだまだ時間がかかりそうです。今後法改正が進めば発展する可能性はあります。

しかし、日本でのクラウドファウンディングは世界的に見るとまだ規模も小さく、数が少ないのが現状です。海外ではあるテーマに特化したユニークなクラウドファウンディングがたくさんあります。

たとえば、自分の母校や地元のスポーツチームに資金提供を呼びかけるサイトがあります。日本でも資金不足で存続が危ぶまれているスポーツチームは多いですから、こんな資金援助を考えてみてもいいかもしれませんね。ほかにも、チャリティに特化したサイトもありました。プロジェクトの起案者は一流芸能人やアスリートなど、全員超セレブ。支援者は抽選でこのセレブたちと一緒にすごすチャンスが与えられます。

ほかにも、テレビ通販で商品を販売したい人が資金提供をよびかけるサイトや、科学的な研究の資金を集めるサイトなど、様々なジャンルのクラウドファウンディングがありました。クラウドファウンディングの進出できないジャンルはないのではないかと思えるほどです。

中には日本では絶対不可!というようなサイトも存在します。少々言いにくいのですが、アダルト系のクラウドファウンディングもありました。内容はご想像にお任せします。出資するかどうかは慎重に考えてください!

日本ではアニメなどサブカルチャー的なものに付随したものは出てきていますが、海外にくらべるとまだまだ種類も数も足元にも及ばないというのが現状です。もっと気軽に自分の出来る範囲で社会貢献ができるようなものが増えるといいですね。